国土交通省は、官庁施設などを対象とした吹付けアスベストの使用実態調査結果をまとめた。それによると5月31日現在、吹付けアスベストなどが使用されているにもかかわらず、未対策の施設が137棟残っていた。またトレモライトなど3種類のアスベストについては、計5526棟で使用状況が把握できていないことが分かった。
調査は各省庁が所管する建築物などのうち、民間への売却が決まっているものなどを除いた計8万3312棟が対象。うち吹付けアスベストが使用されていたり、その可能性がある施設は5638棟あった。
この中で吹付けアスベストの使用が確認された施設は500棟。うち363棟が対策済み、137棟が未対策だった。
残る5138棟は、吹付けアスベストなどの使用状況が不明だった。ただし、2542棟については、アモサイトとクリソタイル、クロシドライトが使用されていないことは把握できていた。
また最近になって国内で使用されている事実が判明したトレモライトとアクチノライト、アンソフィライトのアスベスト類3種については、使用の可能性がある5638棟のうち、実際に使用の有無が確認されたのは112棟(うち未対策は15棟)にとどまった。大半を占める5526棟で使用の実態が把握されていなかった。
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