建設業の常用労働者、正社員とも大きく減少 厚労省が5年前と比較調査

 建設業の常用雇用労働者数、正社員数ともに5年前と比べて大きく減少していることが、厚生労働省の2007年「企業における採用管理等に関する実態調査」の結果から分かった。
 常用雇用者数が5年前と比べて「増えた」と回答した建設企業は20%、「減った」とした企業は57・9%。「増えた」企業の割合から「減った」企業の割合を引いたDIはマイナス37・9ポイントだった。
 また、正社員の人数が「増えた」と回答した建設企業は18・3%、「減った」とした建設企業は57・4%。DIはマイナス39・1ポイントとなり、産業別に見ても鉱業のマイナス44・1ポイントに次いで「減った」とした企業が多かった。 
 調査は、常用労働者30人以上を雇用する民営企業7022社を無作為抽出し、2007年9月1~20日に実施。4280企業から回答を得た。有効回答率は61%。

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国交省まとめ 中央省庁の営繕計画所要経費は6%増の3296億円

 2009年度に中央省庁が要求する営繕関係の所要経費総額は、前年度に比べ6%増の3296億円となる見込みであることが分かった。防衛省が782億円(前年度比17%増)で最も多く、法務省の423億円(同19%増)、財務省の403億円(同8%減)、国土交通省の378億円(同2%増)などが続いている。所要経費の総額は各省庁が提出した営繕計画書を踏まえ国交省がまとめた。

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気象庁が局地的大雨への対処で方針

 東京都豊島区の下水道工事現場での事故など、局地的な大雨によって多発している災害に関して気象庁は、気象情報面での対処の方針を発表した。雷注意報を発表する際に突発的な雨の強まりについても注意を促すことにし、今月15日から開始した。また、自治体や民間の気象事業者が行っている携帯電話による防災気象情報サービスなどをまとめ、今月中にホームページなどで紹介する。
 同省では現在、大雨などの防災気象情報をホームページに掲載しており、利用促進のためのガイドラインを今年度中に作成・公表する。
 また、竜巻や突風、短時間の大雨など危険性を分布図形式で表す「突風等短時間予測情報(仮称)」について技術開発を進めており、2010年から提供する。

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物調 建築物リフォーム・リニューアル受注調査結果 303社の受注実績は2436億円

 建設物価調査会は、20008年4月~6月分の建築物リフォーム・リニューアル受注調査結果を発表した。リフォーム・リニューアル工事を定期的に受注している建設業者303社の受注実績は、金額ベースで2436億円、件数ベースで4万1085件。うち元請け工事は2395億円(4万0584件)、下請け工事は41億円(501件)だった。
 元請けで受注した主な工事について、建物用途別の受注工事件数を見ると、工場・倉庫が18・1%で最も多く、次いで戸建て住宅18%、事務所15・3%などの順となった。工事種類別では、改装等工事が86%と大半を占め、改築工事は8・8%、増築工事は5・2%だった。
 工事内容別では、「床・壁・天井・開口部等工事」が976件で最も多く、「間取り・間仕切り工事」609件、「外壁工事」598件などと続いた。

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住宅金融支援機構の民間住宅ローンアンケート~全期間固定型が減少、長期金利の上昇で「変動型」が増加

 住宅金融支援機構は、3月から6月の間に民間住宅ローンを借り入れた人を対象にした、「2008年度第1回民間住宅ローン利用者の実態調査結果」をまとめた。それによると、長期金利の上昇で金利が高くなった「全期間固定型」の利用割合は、調査期間平均で25・9%となり、前回の調査結果(07年度11月~2月の平均)と比べ3・2ポイント減少した。一方、「変動型」の利用割合は5・1ポイント増の26・5%。4月以降、短期金利が低位で安定する中、長期金利の上昇によって「変動型」が増加したとみている。
 調査の対象は、今年3月から6月の間に全国で住居用の新規の住宅ローンを借り入れた人。回答サンプル数は1018件。
 住宅ローンの種類別の利用割合は、固定期間選択型が全体の47・5%で最も多い。次いで「変動型」が26・5%、「全期間固定型」が25・9%。
 前回調査結果と比べると、特に「変動型」を利用する人の割合が増えている。また、「固定期間選択型」の期間は「10年」が半数を占める。「全期間固定型」では、「返済期間20年超」が全体の67・8%を占める。
 今後1年間の住宅ローン金利の見通しは、「現在より上昇する」が44・9%で、前回調査結果よりも15・8ポイント上昇し、金利先高感がより高まっている。住宅金融支援機構では「4月以降の長期金利の上昇などを反映したものと思われる」と分析している。
 金利タイプ別の回答を見ると、「現在よりも上昇する」との見方は、「全期間固定型」の45・8%、「固定期間選択型」の51・9%。それに対し、「変動型」は31・5%と低くなっている。「変動型」は、「少し上昇するが、それほど気にするほどでもない」(36・3%)、「ほとんど変わらない」(14・8%)との見方が合わせて半数以上の51・1%を占める。
 「変動型」と「固定期間選択型」の利用者に、返済中の金利が上昇し、毎月の返済額が増加した場合の対応を聞いたところ、約半数が「一部繰り上げ返済する」と答え、返済額の圧縮や金利負担軽減の措置を考えていることが分かる。また、「借り換え」の場合、どのような金利タイプを選ぶかについては、約7割の人が「分からない」と回答している。

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住宅金融支援機構、大規模修繕工事の勉強会「マンション塾」を9月に開催

 住宅金融支援機構は、マンション管理組合員を対象に、大規模修繕工事を成功させるための勉強会「マンション塾」を、9月24・25日の2日間、東京都文京区の住宅支援機構本店で開く。大規模修繕工事の進め方のノウハウや、日ごろから点検しておくべきポイントを専門家が講義する。参加費はテキスト代として3000円。定員は1組合当たり1人で計50人。申し込み期限は9月17日まで。定員で締め切り。
 初めてマンションの大規模修繕に取り組もうとする管理組合員が対象。
 1日目は、「はじめての大規模修繕に向けて~管理組合は何から始める?」をテーマに、1級建築士の宮城秋治氏が講演。このほか、大規模修繕工事に取り組むに当たっての心構えや、資金計画などについても解説する。
 2日目は、1級建築士の小野富雄氏が「管理組合でできる現況のチェックポイント」を説明。その後、グループに分かれてさまざまなテーマで参加者同士が意見を交換する。
 参加申込書はホームページ(http://www.jhf.go.jp/)に掲載。問い合わせ先はCS推進部技術支援グループ 電話03(5800)8163。

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文科省 エコスクール推進方策 最終報告へ向け施設水準の確保と環境負荷低減の両立などの検討

 文部科学省は、「環境を考慮した学校施設(エコスクール)」の今後の推進方策について、施設水準の確保と環境負荷低減の両立の在り方などの検討を進め、2008年度内に最終報告をまとめる予定だ。
 既存学校施設の効率的な環境対策をまとめ、公立小中学校で取り組む際に活用されることを目指している。具体的な検討作業は、学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議で進めており、6月に中間報告をまとめている。
 7日に行われた協力者会議の環境に配慮した学校づくり検討部会では、最終報告に向けた主な検討課題を議論。推進方策の基本的な検討事項として▽施設水準の確保と環境負荷低減の両立▽自然エネルギーの活用▽長期的な展望に基づく環境負荷低減―を挙げ、今後内容を詰めることにした。
 また、CO2排出量やエネルギー消費、費用対効果などの「見える化」や、環境対策事例の収集・整理を国立教育政策研究所の文教施設研究センターと連携して検討し、最終報告に盛り込む。

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消費税と税制についての企業の意識調査、消費税引き上げは約半数が反対

 帝国データバンクが全国の企業を対象に行った消費税と税制についての意識調査結果によると、消費税の引き上げに対しては約半数が「反対」と答えた。消費税を引き上げた場合、全体の54・8%が「悪影響がある」と回答。業種別に見ると、「小売り業」が80・5%で最も高く、次いで「不動産業」が66・7%、「建設業」が59・7%―と続く。同社では「消費者行動の変化に影響を受けやすい業界で特に見方が厳しい」とコメントしている。
 消費税の引き上げへの賛否を尋ねたところ、「賛成」と回答した企業は、1万0651社のうち3145社で、全体の29・5%。「反対」は50・1%の5336社だった。半数の企業が消費税の引き上げに反対しているものの、約3割の企業が賛意を示している。
 反対理由について聞いたところ、複数回答で最も多かったのが「歳出削減が進んでいない」で80・2%。次いで「景気が悪くなる」(66・8%)、「政府不信」(50・3%)と続く。
 2009年度に向けた税制改正の論議が行われている中、今回の税制改正で期待する内容については、複数回答で「個人所得税減税」が最も多く全体の51・6%。次いで「法人税減税」が43・8%、「ガソリン税の暫定税率の廃止」が41・2%となった。個人消費の低迷や企業の収益環境が悪化する中、企業からは主要な直接税の減税を特に期待する声が多かった。

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文科省 8月末に転落防止などの学校施設の安全対策留意点公表

 文部科学省は6日、天窓や屋上からの転落防止を中心とした学校施設の安全対策を議論する会議を初めて開いた。8月末に天窓周囲への防護柵の設置などを盛り込んだ「学校における転落事故防止の留意点」を作成し教育委員会などに周知する。
 2008年6月に東京都杉並区の小学校で屋上の天窓から児童が落下して死亡するなど、学校の天窓や屋上から子どもが転落・死亡する事故が発生していることを踏まえた対応。学校安全教育資料作成協力者会議生活安全部会と、学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議学校施設安全対策部会の合同会議として開いた。日本スポーツ振興センターの事故情報を分析し、安全指導などのソフトと施設面のハードの対応を検討する。
 初会合で文科省が示した案では、ハード・ソフトの一体的な取り組みの重要性を指摘した上で、ハード面の対応として▽子どもが近づく可能性のある天窓は、構造・設置状況を把握して周囲に防護柵、内側に落下防止ネットを設置▽屋上には十分な安全性を確保できる形状の手すりや防護フェンスを設置▽外部に面した窓は腰壁の高さを適切に設定し、必要に応じて上に乗ることが困難な形状の手すりを設置―などを盛り込んでいる。また共通事項として、危険性を感じやすい危険個所のデザインなども挙げた。
 委員からは、「アクリル製の天窓は経年劣化するので適切な交換を指導すべき」「子どもは好奇心旺盛なので安全性の要求水準をより高くすべき」といった意見が出た。
 8月26日に次回会合を開いて議論を詰めた上でまとめる。
 文科省では08年度内を予定している学校施設整備指針の見直しの中でも、安全対策の計画・設計上の留意事項を充実する。学校施設安全対策部会などの協力を得て別途検討を進めている。

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滑り止め対策も盛り込んでいただきたいですね。

国交省 下水道工事中の増水による事故を受け安全対策の徹底を通知

 下水道工事中の作業員5人が急な増水で流された事故を受けて国土交通省は6日、集中豪雨などに対する安全対策の徹底を呼び掛ける通知を各都道府県・政令市などに送付した。相当の降雨が事前に予想される場合には、原則として当日の工事の中止を求めるとともに、同種工事の安全対策の現状などを緊急点検した上で12日まで報告することなどを要請している。
 また通知では、▽雨量データなどの情報を工事現場で速やかに取得できる体制を構築する▽請負者が提出する施工計画書の内容について、集中豪雨時の対応などの安全管理対策が十分に検討されているかどうかを確認し、必要に応じて対策の検討を指示する▽集中豪雨が発生した際の作業員の退避行動(情報の伝達体制などを含む)について事前確認する―ことなども求めている。
 事故は5日、東京都が発注した「雑司ケ谷幹線再構築工事」(東京都豊島区)の作業中に発生。集中豪雨で急激に下水管内が増水し、作業員5人が流され、2人が死亡、3人が行方不明となっている。

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