消費税と税制についての企業の意識調査、消費税引き上げは約半数が反対

 帝国データバンクが全国の企業を対象に行った消費税と税制についての意識調査結果によると、消費税の引き上げに対しては約半数が「反対」と答えた。消費税を引き上げた場合、全体の54・8%が「悪影響がある」と回答。業種別に見ると、「小売り業」が80・5%で最も高く、次いで「不動産業」が66・7%、「建設業」が59・7%―と続く。同社では「消費者行動の変化に影響を受けやすい業界で特に見方が厳しい」とコメントしている。
 消費税の引き上げへの賛否を尋ねたところ、「賛成」と回答した企業は、1万0651社のうち3145社で、全体の29・5%。「反対」は50・1%の5336社だった。半数の企業が消費税の引き上げに反対しているものの、約3割の企業が賛意を示している。
 反対理由について聞いたところ、複数回答で最も多かったのが「歳出削減が進んでいない」で80・2%。次いで「景気が悪くなる」(66・8%)、「政府不信」(50・3%)と続く。
 2009年度に向けた税制改正の論議が行われている中、今回の税制改正で期待する内容については、複数回答で「個人所得税減税」が最も多く全体の51・6%。次いで「法人税減税」が43・8%、「ガソリン税の暫定税率の廃止」が41・2%となった。個人消費の低迷や企業の収益環境が悪化する中、企業からは主要な直接税の減税を特に期待する声が多かった。

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