文科省 8月末に転落防止などの学校施設の安全対策留意点公表

 文部科学省は6日、天窓や屋上からの転落防止を中心とした学校施設の安全対策を議論する会議を初めて開いた。8月末に天窓周囲への防護柵の設置などを盛り込んだ「学校における転落事故防止の留意点」を作成し教育委員会などに周知する。
 2008年6月に東京都杉並区の小学校で屋上の天窓から児童が落下して死亡するなど、学校の天窓や屋上から子どもが転落・死亡する事故が発生していることを踏まえた対応。学校安全教育資料作成協力者会議生活安全部会と、学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議学校施設安全対策部会の合同会議として開いた。日本スポーツ振興センターの事故情報を分析し、安全指導などのソフトと施設面のハードの対応を検討する。
 初会合で文科省が示した案では、ハード・ソフトの一体的な取り組みの重要性を指摘した上で、ハード面の対応として▽子どもが近づく可能性のある天窓は、構造・設置状況を把握して周囲に防護柵、内側に落下防止ネットを設置▽屋上には十分な安全性を確保できる形状の手すりや防護フェンスを設置▽外部に面した窓は腰壁の高さを適切に設定し、必要に応じて上に乗ることが困難な形状の手すりを設置―などを盛り込んでいる。また共通事項として、危険性を感じやすい危険個所のデザインなども挙げた。
 委員からは、「アクリル製の天窓は経年劣化するので適切な交換を指導すべき」「子どもは好奇心旺盛なので安全性の要求水準をより高くすべき」といった意見が出た。
 8月26日に次回会合を開いて議論を詰めた上でまとめる。
 文科省では08年度内を予定している学校施設整備指針の見直しの中でも、安全対策の計画・設計上の留意事項を充実する。学校施設安全対策部会などの協力を得て別途検討を進めている。

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滑り止め対策も盛り込んでいただきたいですね。

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