文科省 エコスクール推進方策 最終報告へ向け施設水準の確保と環境負荷低減の両立などの検討

 文部科学省は、「環境を考慮した学校施設(エコスクール)」の今後の推進方策について、施設水準の確保と環境負荷低減の両立の在り方などの検討を進め、2008年度内に最終報告をまとめる予定だ。
 既存学校施設の効率的な環境対策をまとめ、公立小中学校で取り組む際に活用されることを目指している。具体的な検討作業は、学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議で進めており、6月に中間報告をまとめている。
 7日に行われた協力者会議の環境に配慮した学校づくり検討部会では、最終報告に向けた主な検討課題を議論。推進方策の基本的な検討事項として▽施設水準の確保と環境負荷低減の両立▽自然エネルギーの活用▽長期的な展望に基づく環境負荷低減―を挙げ、今後内容を詰めることにした。
 また、CO2排出量やエネルギー消費、費用対効果などの「見える化」や、環境対策事例の収集・整理を国立教育政策研究所の文教施設研究センターと連携して検討し、最終報告に盛り込む。

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消費税と税制についての企業の意識調査、消費税引き上げは約半数が反対

 帝国データバンクが全国の企業を対象に行った消費税と税制についての意識調査結果によると、消費税の引き上げに対しては約半数が「反対」と答えた。消費税を引き上げた場合、全体の54・8%が「悪影響がある」と回答。業種別に見ると、「小売り業」が80・5%で最も高く、次いで「不動産業」が66・7%、「建設業」が59・7%―と続く。同社では「消費者行動の変化に影響を受けやすい業界で特に見方が厳しい」とコメントしている。
 消費税の引き上げへの賛否を尋ねたところ、「賛成」と回答した企業は、1万0651社のうち3145社で、全体の29・5%。「反対」は50・1%の5336社だった。半数の企業が消費税の引き上げに反対しているものの、約3割の企業が賛意を示している。
 反対理由について聞いたところ、複数回答で最も多かったのが「歳出削減が進んでいない」で80・2%。次いで「景気が悪くなる」(66・8%)、「政府不信」(50・3%)と続く。
 2009年度に向けた税制改正の論議が行われている中、今回の税制改正で期待する内容については、複数回答で「個人所得税減税」が最も多く全体の51・6%。次いで「法人税減税」が43・8%、「ガソリン税の暫定税率の廃止」が41・2%となった。個人消費の低迷や企業の収益環境が悪化する中、企業からは主要な直接税の減税を特に期待する声が多かった。

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文科省 8月末に転落防止などの学校施設の安全対策留意点公表

 文部科学省は6日、天窓や屋上からの転落防止を中心とした学校施設の安全対策を議論する会議を初めて開いた。8月末に天窓周囲への防護柵の設置などを盛り込んだ「学校における転落事故防止の留意点」を作成し教育委員会などに周知する。
 2008年6月に東京都杉並区の小学校で屋上の天窓から児童が落下して死亡するなど、学校の天窓や屋上から子どもが転落・死亡する事故が発生していることを踏まえた対応。学校安全教育資料作成協力者会議生活安全部会と、学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議学校施設安全対策部会の合同会議として開いた。日本スポーツ振興センターの事故情報を分析し、安全指導などのソフトと施設面のハードの対応を検討する。
 初会合で文科省が示した案では、ハード・ソフトの一体的な取り組みの重要性を指摘した上で、ハード面の対応として▽子どもが近づく可能性のある天窓は、構造・設置状況を把握して周囲に防護柵、内側に落下防止ネットを設置▽屋上には十分な安全性を確保できる形状の手すりや防護フェンスを設置▽外部に面した窓は腰壁の高さを適切に設定し、必要に応じて上に乗ることが困難な形状の手すりを設置―などを盛り込んでいる。また共通事項として、危険性を感じやすい危険個所のデザインなども挙げた。
 委員からは、「アクリル製の天窓は経年劣化するので適切な交換を指導すべき」「子どもは好奇心旺盛なので安全性の要求水準をより高くすべき」といった意見が出た。
 8月26日に次回会合を開いて議論を詰めた上でまとめる。
 文科省では08年度内を予定している学校施設整備指針の見直しの中でも、安全対策の計画・設計上の留意事項を充実する。学校施設安全対策部会などの協力を得て別途検討を進めている。

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滑り止め対策も盛り込んでいただきたいですね。

国交省 下水道工事中の増水による事故を受け安全対策の徹底を通知

 下水道工事中の作業員5人が急な増水で流された事故を受けて国土交通省は6日、集中豪雨などに対する安全対策の徹底を呼び掛ける通知を各都道府県・政令市などに送付した。相当の降雨が事前に予想される場合には、原則として当日の工事の中止を求めるとともに、同種工事の安全対策の現状などを緊急点検した上で12日まで報告することなどを要請している。
 また通知では、▽雨量データなどの情報を工事現場で速やかに取得できる体制を構築する▽請負者が提出する施工計画書の内容について、集中豪雨時の対応などの安全管理対策が十分に検討されているかどうかを確認し、必要に応じて対策の検討を指示する▽集中豪雨が発生した際の作業員の退避行動(情報の伝達体制などを含む)について事前確認する―ことなども求めている。
 事故は5日、東京都が発注した「雑司ケ谷幹線再構築工事」(東京都豊島区)の作業中に発生。集中豪雨で急激に下水管内が増水し、作業員5人が流され、2人が死亡、3人が行方不明となっている。

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地方分権改革推進委 国の出先機関の見直しを中間報告

 政府の地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)は1日、国の出先機関の事務・権限を廃止・地方移譲する考え方と、組織の見直しの方向を中間報告した。今後、関係省庁に見解を求めた上で、出先機関の抜本改革についてヒアリングなどを交えた議論を進め、2008年12月に第2次勧告をまとめる。
 中間報告ではまず、国の出先機関について、膨大な予算で大規模な公共事業などを行うものの、中央から物理的に離れ事務・権限が出先の長に委任されているため、国会や大臣などのチェック機能が働きにくい実態を指摘。結果的に「無駄遣いや官製談合などの構造的なガバナンス(統治)の欠陥が問われる事態になった」と批難し、抜本的な見直しと改革の必要性を訴えた。
 報告の中心は、廃止・民営化や地方移譲する事務・権限の基準と、それに伴う組織の見直しの考え方。また、地方移譲の際に必要な措置や、組織の見直しに伴う人員・財源の取り扱いについて示し、具体的な権限・組織の在り方の議論を国と地方自治体の双方に強く要請した。
 地方移譲の際に必要な措置では、災害などの緊急時に機動的に対応できる仕組みの構築の検討を求めている。これは「大規模災害時に国の役割を的確に果たすには地域に一定の規模と能力を備えた機関を設置する必要がある」と、国土交通省をはじめとする多くの省庁が主張していることを踏まえたもの。本府省に緊急事態への対応機能を集約した遊軍的な組織を設け、都道府県などと連携・協力して機動的に対応するべきだとしている。

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国土交通省打ち水大作戦2008

 国土交通省の打ち水大作戦2008が1日、春田謙事務次官はじめとする幹部や職員の有志が参加して行われた。
 春田事務次官が「打ち水を通じて水のありがたさを感じてほしい」とあいさつした後、東京都下水道局から提供された下水再生水を、浴衣を着た職員らがひしゃくやじょうろ、ペットボトルで本庁舎正面玄関に撒いた。
 NPO法人などで組織する「打ち水大作戦本部」の呼び掛けに応じて毎年実施。今回の打ち水では、正面玄関の気温が2・5度低下した。

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スターハウスのリユース工事が完成 UR都市機構 春日丘団地

 UR都市機構西日本支社は、建替事業を進めている春日丘団地(藤井寺市・羽曳野市)内のスターハウスを、給水施設にリユースする工事が完成したことに伴い7月31日、現地で説明会を開催した。
 スターハウスは上空から見るとY字型をした住棟で、昭和30年代に各地の公団団地で建設され、団地の景観にアクセントを与えるとともに、ランドマーク的役割として親しまれてきた。建替事業では、長年親しまれたスターハウス1棟を給水施設として保存、活用することにし、これまで給水施設設置や外壁改修、耐震補強などを進めてきた。
 鉄筋コンクリート造5階建て延べ717㎡の1~2階部にポンプ3台(管径50mm 0.243/min×53m×5.5kw)と受水槽(21t×2)を設置、3階以上は内装材を撤去し、建物重量を軽減している。開口部は閉塞し、元の窓部分にはアクリル樹脂版を設置することで、景観にも配慮している。
 同団地は2004年3月に建替事業に着手、「時を重ねてきたまちの資産や貴重な素材を『リユース』し、新たな居住環境に活かす街づくり・住まいづくり」をコンセプトの1つに、良質な樹木の継承や団地で使用されていた材料を集会所の床材やベンチなどに積極的に活用している。

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国交省 6月の建築着工 住宅着工戸数は前年同月の反動などで16・7%減

 国土交通省は、6月の建築着工統計調査報告をまとめた。新設住宅の着工戸数は前年同月と比べ16・7%減の10万0929戸で12カ月連続の減少。同省では「改正建築基準法の施行直前で駆け込みが多かった前年同月の反動減に加え、最近の住宅市況の落ち込みが影響したもの」とみている。季節調整済年率換算値は113万戸。全建築物の着工床面積は29%減の1442万平方㍍だった。
 住宅着工戸数の内訳を利用関係別に見ると、分譲住宅は前年同月比27・2%減の2万5196戸。中でもマンションは36・5%減の1万4430戸と大幅に下落し、一戸建ても10・2%減の1万0554戸となった。持家は6・6%減の2万9605戸、貸家は15・1%減の4万5325戸だった。
 地域別では、首都圏が前年同月比6・5%減の3万4614戸、中部圏が8・2%減の1万4013戸と一けた台の減少にとどまったのに対し、近畿圏は30・1%減の1万4742戸、その他地域は21・4%減の3万7560戸と大幅に落ち込んだ。
 全建築物の着工床面積を発注者別に見ると、公共建築主が前年同月比45・9%減の70万平方㍍と3カ月連続の減少。民間建築主は27・9%減の1372万平方㍍と12カ月連続の減少となった。
 民間建築主が発注した非居住建築物の使途については、事務所が7・6%減の73万平方㍍、店舗が49・5%減の112万平方㍍、工場が41・9%減の106万平方㍍、倉庫が29・1%減の71万平方㍍といずれも減少した。

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省エネセンター「住まいの省エネ性能診断」の応募を受け付け

 省エネルギーセンターは、一戸建て住宅の断熱性能を専門家が無料で診断する「住まいの省エネ性能診断」の受診希望者を募集している。個別に作成する診断レポートに基づき、それぞれアンケートに答えてもらう。省エネ住宅の普及が狙い。募集件数は先着順で30件。対象は関東地域の一戸建て・持ち家住宅。
 「冷房の効きが悪く光熱費が掛かる」「冬のガラス窓の結露がひどい」「足元が寒い」といった住まいの問題に対して、専門家が無料で診断する。さらに、断熱リフォームの方法と費用、改修効果、家庭用暖冷房機器の省エネルギー性能、生活行動の省エネ度などを「住まいの省エネ性能診断レポート」にまとめ、個別に説明する。
 応募できるのは、関東地域の平屋か2階建ての一戸建て・持ち家住宅で、木造在来(軸組み)工法、または枠組み壁(2×4)工法の住宅。
 診断は2回実施。1回目は、12月から1月にかけて家の構造、周囲の状況、機器などを現地調査するとともに、自動温度計を設置し、室内の気温の変化などを計測する。2回目の2月は、診断レポートを基に診断結果を説明。アンケートに記入してもらう。
 同事業は、経済産業省資源エネルギー庁からの委託を受けて実施するもの。募集要領や申込書はホームページ(http://www.eccj.or.jp/)に掲載。

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住団連、第1四半期住宅景況感調査報告、総受注戸数・金額ともマイナス、消費マインドの冷え込みが要因

 住宅生産団体連合会(住団連、和田勇会長)が7月29日に発表した、会員企業経営者へのアンケートに基づく2008年度第1四半期「低層住宅景況感調査報告」によると、景況判断指数(前年同期と比べ「良い」の割合から「悪い」の割合を引いた値を基に算出)は、総受注戸数・総受注金額ともにマイナス13ポイントで、2四半期ぶりにマイナスに転じた。住団連では、生活必需品の値上がりなどで「家計への負担が増加し、消費マインドの低下を招いている」と分析。住宅市場は非常に厳しい環境に置かれているとの見方を示した。
 住団連法人会員の経営トップにアンケートし、16社から回答を得た。
 住宅種別で見ると、戸建て注文住宅は、受注戸数がマイナス9、金額がマイナス6で、前期のプラスから今期はマイナスに反落した。各社からは「回復の兆しあり」「上昇傾向」との声もあるが、「原材料の価格の上昇による先々の不安定要因が消費マインドを後退させている」「受注戸数は前年並みを確保したが受注単価が減少」といった現状の厳しさを感じさせるコメントが多かった。
 戸建て分譲住宅は、受注戸数・金額ともにプラス13だった。企業によって景況感にばらつきがあるが、団塊世代ジュニア向けのコストパフォーマンスが高い商品の販売が好調であるなど、全体としては07年度第2四半期から回復基調が続いている。
 低層賃貸住宅は、受注戸数がマイナス15、金額がマイナス25ポイントと2四半期ぶりのマイナス。この実績に対しては「3階建て工業化商品が好調」との声もあるが、「昨年の反動減」や「4・5月が低調だった」など、マイナス基調が鮮明な企業も多く、全体としてもマイナスに落ち込んだ。
 第2四半期の景況判断指数は、新商品の販売や組織体制の見直しなどにより、プラス回復を見込んでいる企業が多い。トータルでは、総受注戸数・金額ともにプラス9でわずかにプラス回復の見通しとなっている。
 同時にアンケートした2008年度の新設住宅着工戸数の各社予測平均値は109・1万戸で、前回4月に調査した112・7万戸の予測を下回った。内訳は持ち家が33万戸、分譲が29・9万戸、賃貸が45・3万戸となっている。

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