6月30日20時4分配信 産経新聞
新潟県魚沼市で平成15年、専修大付属高(東京都杉並区)バレーボール部1年の草野恵さん=当時(15)=が合宿の練習中に意識を失い、死亡したのは、顧問の教諭2人が医師に受診させなかったのが原因として、両親が同校に約1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟は30日、同校が1年間教諭2人を同部の顧問から外すことなどを条件に東京地裁で和解が成立した。
和解条項は、(1)同校の球技大会を「草野恵杯」として毎年開催する(2)同種の事故を防ぐため、医師や遺族を含めた「体育安全対策委員会」を校内に設置する(3)部活動中は地位の低い新入部員でも、体調不良を訴えやすい環境づくりをする-など。学校側の要望で、和解で生じた金銭の名目や金額は非公表となった。
訴状によると、15年7月、魚沼市内の体育館で他校と練習試合中、草野さんは転倒して後頭部を強打した。翌29日の練習中に意識不明となり、救急車で病院に搬送されたが、31日に死亡した。