<自転車>山本幸平がミスコースで初優勝を逃す

4月21日11時1分配信 サイクルスタイル・ドットネット

 フランス遠征中の山本幸平(ブリヂストン・アンカー)が4月19日にニームで行われたUCI第2カテゴリーの大会に出場し、中盤ではトップ争いに加わって7位でゴールした。以下は同選手のレポート。

 家から150km離れたニームで行われたUCIカテゴリー2のMTBレース。朝8時スタートとフランスのレースでは珍しく早いので、前日に会場入りをした。
 前日には、シドニー五輪で優勝したミゲール・マルティネスと一緒にコースの下見に行ってきた。世界を制しているだけあって、身体の使い方など学ぶところが多かった。コースは雨で滑りやすくなっており、集中しないと転倒すると感じた。土曜日は、いつもだが身体が疲れていて練習が大変だ。しかし日曜日になるとしっかりと回復しているのが不思議だ。コーチのメニューがいいということを感じている。

 スタートは午前8時。5時に起きてパスタとカロリーの高いパンケーキを食べて会場へと移動した。いつもと変わらないメンバー。挨拶を交わしながら集中していった。

 スタート音とともに58kmのレースが始まった。僕はアップの段階でコンディションがベストではないのを感じていたし、コーチから先週の単独走についてもいろいろと言われたので(距離も長いしコースも把握していないから集団で走って様子を見ながら行くのがベストな走り)、今日は「集団で走り、最後に勝てばよい」との指示だった。
 スタートから飛び出すことはしないでゆっくりと待った。しかし、集団で走っていて5分くらいのところで前がペースダウンして、その確認が遅れてしまい転倒。すぐに回復できたものの右足首を痛めた。が、レースは始まったばかりと気持ちを切り替えた。
 開けた道もあるが、シングルトラックは狭く、肩が木に何度もぶつかって痛いし落ち込む。もっと集中しないといけないと思うが、なかなかうまく切り替えることができないで進む。
 集団も前に2人飛び出して、第2集団に僕を含む3人で進んだ。しかし得意部分や不得意部分でペースがみな違い、僕は常に前を引いていた。30km進んだところで、もうそろそろ前を本気で追わないと勝ちは見えないと思ったのたと同時に、勝たないと意味がないと思った。
 道の開けたジープロードで思いっきり追い込み前を追った。意外と離れておらず2人を確認できた。スイッチが入った瞬間だった。上りも下りも追い込み続けた、酸素が足りないよーと思いつつも追いこむ。そして先頭に追いついた。一安心。ここからはすぐにアタックをかけないでコーチに言われたとおりに様子を見ながら進む。
2人は疲れているようだったし足は僕が一番残っていると感じながら進む。
 しかし、僕も僕でシングルトラックセクションになるとペースが上げられなかった。狭くて路面はボコボコな上にスベル。苦手だった。集中していたように思うが、どこか欠けていたのだ。
 ラスト10kmでアタック合戦が始まった。楽しくて楽しくてたまらなかった。追い込んでいるねーと思いながら勝負をかけていった。何度も繰り返しアタックをしては捕まったが、勝つ気持ちを失わなかった。そして1人脱落して2人勝負になった。あとはラスト5kmの下りを残すのみ。追い込みながら進んだが、コースを間違えて進んでしまった。1kmくらいアスファルトで下ってしまい気付く。ミスをしたと!!
 僕は先頭で下ってミスをした、後ろについてきた選手も同じ。先頭2人がミス。バカだ。本当に僕はバカだ。集中しなくちゃいけないのに、コースをしっかりと見ながら走らないといけないのに、どうして、どうして??
 もう勝ちはないと分かっていたが諦めきれない。折り返して必死にコースを探した。ようやく見つけて戻ったが、身体と気持ちのバランスが崩れてしまい、もうバラバラだった。転倒もして嫌になりそうだったが、最後まで諦めたくはなかった。
 マルティネスと最後はスプリントして負けて終了。7位でゴールとなった。本当に何をやっているのだろう。と悲しくなる。身体の調子はいい。しかし、今回のレースは気持ち的にまいったレースでした。

 2週連続で優勝を逃した僕。神様にお願いしたいな~。何で勝たしてくれないのですか? でも、その理由は後で分かると信じて、今日もまた練習します!! 去年までの僕とは全然違うと感じている。明らかにタフになっている。しかし頭の方をもっとうまく使えるようになったらもっともっと強くなれると思う。頭の弱い僕だから大変だとは思うけれども、頑張って考えてみようと思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA