4月5日15時1分配信 毎日新聞
脳性まひで体が不自由なため、希望した地元の中学への進学を認められず、養護学校への入学を通知された下市町の女子生徒(12)の父母が、地元中学への進学を求める通知書を町教委に送付した。認められない場合、法的処置を取ることも検討する、としている。
女児は公務員(51)の長女。日常生活は車椅子で送っているが、滑り止めがあるはしで食事ができ、左手で文字が書ける。小学校は介助員2人と特別支援担任が支援して、地元で通った。
女子生徒は中学も地元での通学を希望したが、町就学指導委員会は今年1月、進学は「養護学校がのぞましい」と答申。今月1日には、県教委から「就学通知」が郵送されたが、両親は受け取りを拒否した。
両親は「障害者も健常者と一緒に生活する方が成長する。本人も6年間、一緒だった友人と離れたくないと言っている。設備の不備は行政の問題だ」としている。
これに対し、町教委は「中学校では教室の移動が多く、グラウンドは離れている。受け入れ拒否ではなく、無理だ。養護学校は施設も整備されている」としている。【栗栖健】