4月2日8時1分配信 スポーツ報知
不況が暗い影を落とす中、1日、全国の企業や官庁で式典が行われ、推定で82万人が新社会人となった。宮崎県の東国原英夫知事(51)は1日、左目が開かない状態で県庁の入庁式で新人職員らに訓示を行った。知事は「晴れの門出の日だというのに…」と恐縮しきり。結膜炎が原因とみられるが、過去に「タミフルを飲んだから異常行動に走るかも」と失言するなど、入庁式は“鬼門”となっているようだ。
今年は新人職員へのおわびで始まった。東国原知事は、県の入庁式の訓示で登壇したが、険しい表情だった。左目をつむり「2、3時間前から目が開かないんです。ゴミじゃないと思うんですね」と説明。「晴れの門出の日なのに、皆さんの顔があんまり見えない。申し訳ない」と陳謝した。
それでも宮崎の「顔」としての自負があるのか「本当に目にしこりができている。でも、こんな姿を全国に配信されたら『あいつは何してるんだ』と思われる」と自らのぶざまな姿を気にした様子。「カメラも僕を撮らないで」「冗談でやってるみたいな感じなので、(目を痛めているとテレビに)テロップを流しておいて下さい」などと報道陣に注文を続けた。
県によると、知事はこの後、県職員への辞令交付などの公務を終え、市内の眼科に直行。左目の異変の原因は結膜炎とみられる。朝に起床した際、既に患部が腫れ上がっており、ちくちくとした痛みがあり、視界が狭まっている状態だったが、病院で処置を受け、腫れがひいたという。
知事就任以来、3度目の春を迎えたが、年度初めに何かと話題を振りまいてきた。初めて訓示した2007年4月の入庁式では、式の直前までインフルエンザを患っていたことを挙げ「タミフルを5日間飲んでいたので、今日は異常行動、異常言動に走るかもしれない」と発言した。
新人の心をつかむどころか、滑ってしまい「(地元紙は)御用新聞」「問題発言はタミフルのせいだと思って」と続けたが、傷口は広がるばかり。入庁式後の幹部への訓示でも「インフル、タミフル、ヒガシコクバル」と暴走し、目も当てられない状態で、その日のうちに失言を謝罪した。
昨年の入庁式でも有名女子アナと同姓同名の新職員がいたことを発見し、同じ愛称で呼び掛けるも、全く受けず、現場を“寒く”させた。
今年も波乱の年度初めを迎えた知事にとって、今回の珍事は吉兆となるか。