認知症:正しい理解を 丸亀のNPO法人が冊子を配布、地域の相談先を掲載 /香川

3月31日16時2分配信 毎日新聞

 丸亀市綾歌町岡田西、NPO法人転倒予防を考える会(寺岡啓明理事長)が、冊子「認知症に強いまちづくり」(A4判、41ページ)を2000部作成し、配布を始めた。地域の相談先を掲載すると同時に、正しい理解で認知症に強い町づくりをするのがねらい。【吉田卓矢】
 冊子作成を前に、寺岡理事長らは、市民1500人(回答1335人)と、市内の医師や民生委員、ケアマネジャー計267人(回答99人)にアンケートを実施。冊子では、地域のニーズや認知症への理解を調査した。約75%が「自分が分からなくなるから」などとして「怖い」と回答した認知症について、医師や介護経験者らが解説。早期発見や診断方法、いざという時に頼れる市内の専門医や支援団体、行政機関の支援内容や問い合わせ先もまとめた。
 同会は、丸亀市綾歌町と宇多津町の各保健センターで、寝たきり予防の転倒予防教室を開くなどしていたが、介護保険制度改正で国から助成が受けられなくなったため、07年4月、デイサービスを始めた。デイサービスを通して認知症患者とも接するようになり、寺岡理事長は「認知症対策は今後ますます重要になる」と実感。昨年5月、独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」から助成を受け、医師や認知症介護者の支援団体代表ら4人で委員会を結成し、冊子を作成した。
 寺岡理事長は「認知症はしっかりとした理解が必要。その上で、家族や地域が支えていければ」と話している。同冊子の問い合わせは、同会(0877・86・1600)。

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