1月14日10時6分配信 琉球新報
那覇港国際コンテナターミナルの後背地に立地が計画されている「ロジスティックセンター(国際物流関連施設)」について、那覇港管理組合(管理者・仲井真弘多知事)は13日までに、整備・運営を行う民間事業者として「沖縄港運・第一運送・沖縄海陸物流グループ」を選定した。PFI(民間資金を活用した社会資本整備)方式による提案型の公募事業。2月中旬に事業契約を締結する予定で、同グループは締結から2年以内の運営開始を目指す。
同グループが提案した施設概要は、トラックが自走可能なランプウェイで昇降する3階建て高床式で、延べ床面積は2万5200平方メートル。
応募者3社を含む港運事業者7社と、テナントで入る那覇地域貨物運送組合が荷さばき、仕分け、一時保管などに利用する。
公募には沖縄港運グループのほか「あんしん・南西海運グループ」の2企業体から事業提案があった。
学識経験者や組合職員で構成する選定委員会(委員長・金子彰東洋大教授)は「那覇港で港湾荷役を行う港運事業者グループの応募であり、港湾荷役の円滑・効率化に寄与することが見込まれ、国際コンテナターミナルとの相乗効果について考慮している点などが評価できる」と選定理由を発表した。
ロジスティックセンターは、海運貨物の荷さばきや流通加工、通関の機能を一貫的に運用する物流拠点。管理組合は2006年にPFIの公募を始めたが事業提案できる民間企業体が現れなかったため、借地料や施設規模要件など条件を緩和した上で、08年に再公募していた。
那覇港は国際貨物の「トランシップ(中継輸送)港」として整備が進められているが、トランシップ貨物の実績はなく、国際コンテナターミナルの運用は低迷している。管理組合は、センター整備でコンテナターミナルの機能向上につながると期待している。