10月9日17時2分配信 毎日新聞
大手総合家電メーカー「パナソニック」(松下電器産業から社名変更、大阪府門真市)は7日、半導体生産拠点の砺波工場(砺波市東開発)で、世界的なデジタル家電用半導体の需要拡大に伴い、同工場敷地内に約940億円をかけて建設する新棟の起工式を行った。同社関係者や、石井隆一知事ら県・砺波市関係者らが出席した。
新棟は延べ床面積約5万8600平方メートル。デジタルカメラに使用する半導体「イメージセンサー」の増産を図る。来夏、完成予定。
県は、地域経済の活性や雇用拡大のため、3年前から同社に工場増設を要請していた。06年度に設備投資への助成額を最大30億円から50億円に増額。07年7月には、国の同意を得て、「県企業立地促進計画」に基づき、誘致企業への税制優遇措置を可能にした。
同社は、社名から製品までをパナソニックに統一。海外でのブランド力を高め、海外市場での販売力強化を目指す。起工式で、同社の古池進副社長は「砺波工場の新棟は半導体生産の中核。『グローバル・パナソニック』を支えていきたい」と抱負を語った。【蒔田備憲】