学術会議 子どもの成育環境改善策発表 都市公園計画へのプレーパークの組み入れなど

 日本学術会議子どもの成育環境分科会(仙田満委員長)は16日、子どもが育つ環境の改善に向けたシンポジウムを開き、冒険遊び場の要素を持った「プレーパーク」を都市公園計画に組み入れることや、共同居住型集合住宅(コレクティブハウジング)の推進など、子どもの成育環境改善策を発表した。
 仙田委員長は冒頭、孤独感を感じたり向上心を持たない子どもの割合が、諸外国に比べて日本が極端に高いユニセフの調査結果を示し、「これまで家庭や学校(教育)の問題として矮(わい)小化されてきた子どもの問題」を、組織的・戦略的に取り組む重要性を指摘。学術会議として、各学術領域が横断的に参加した分科会を設置し、子どもの成育を「空間」「方法」「時間」「コミュニティ」の視点で検討していることなどを説明した。
 今回のシンポジウムでは、07年の検討開始からこれまでにまとめた「成育空間」の視点からの提言内容を、行政関係者などに発表した。
 提言は、▽子どもが群れて遊ぶ「公園・広場」の復活▽多様な人に育まれる住宅環境整備の推進▽遊びの道の復活▽自然体験が可能な環境づくり▽健康を見守る環境づくり▽生活のための環境基準の整備▽地域コミュニティの拠点としての教育保育施設整備▽活発な運動を喚起する施設・都市空間づくり―の8項目。
 このうち「公園・広場」では、▽都市公園を増やし、プレーパークを計画の中に組み込む▽利用者のニーズと地域特性を十分に理解して公園の配置計画や安全・維持・衛生・運営管理などを行う「パークマネジメント」を確立する▽集合住宅団地の駐車場を地下化し、地上空間を公園に準ずる場として整備する―ことなどを求めた。
 住環境整備では、共用空間を通じて多世代が共生する住まい方を実現するコレクティブハウジングを促進する法的措置などを提案した。
 遊びの道の復活の手段としては、▽子どもの遊びや居住者の生活を優先する道路の道路法や道路交通法への位置付け▽生活領域に侵入する車の速度を低減させる道路構造などの環境整備を保障する法規制の改正―などを挙げている。

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