リスクアセスメント実施など安全対策徹底を 「トップが率先」安全週間準備月間

 7月第1週の全国安全週間に向けて、厚生労働省ではリスクアセスメントの実施など安全活動に関する総点検を行い、安全活動の定着と安全水準の向上を呼びかけている。静岡労働局がまとめた労働災害の発生状況(6月9日暫定値)=表参照=では、県内死亡災害21件のうち建設業が8件(38.1%)。民間建築での墜落事故、高齢者によるちょっとした不注意などが中心で、労働局では危険度の高い工事について「指定工事」として対策を徹底するなど現場での注意を喚起する。
 今年のスローガンは『トップが率先 みんなが実行 つみ取ろう職場の危険』。経営トップの強いリーダーシップの下、関係者全員が一丸となって安全衛生活動を着実に実行、職場から機械設備、作業等による危険をなくすよう求めている。6月準備月間では、▽安全衛生管理体制の確立と自主的な安全衛生活動の促進(リスクアセスメントの実施等)▽特定災害対策の推進(交通労働災害防止活動の推進、爆発・火災防止対策の推進)▽職場生活全般を通じた各段階における安全教育徹底▽作業者の安全意識高揚▽派遣労働者の安全対策の徹底▽高年齢労働者の安全対策の徹底▽労働時間等労働条件の適正化の推進▽快適な職場環境の形成の推進▽労使による自主的な安全活動の推進-の9項目で安全の総点検を呼びかけ。
 特に建設業においては、中小企業に普及していないリスクアセスメントの実施で危険有害要因の排除、また今年の死亡災害8件の半数を占める高齢者への配慮を求める。
 今年の建設業における死亡災害発生状況(6月9日現在)では、全8件のうち半数が建築現場で発生、起因別では仮設物等での墜落転落が4件と半数、建設機械等によるものが2件と在来型が中心。発注者別では国の土木工事で1件発生した以外はすべて民間工事。現場規模は1~9人の小規模が半数の4件、年齢別では50歳以上が半数を占めるが、特に60歳以上でちょっとした転倒、バランスを崩しての被災が目立ち、また入職間もない不慣れな若年者での事故も発生、現場における入場者への配慮が求められる。

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高齢になればなるほど転倒しやすく、怪我も治りにくくなり、最悪の結果は死亡という結果にもつながります。

今まで大丈夫だった場所でも、今一度、危険箇所になっていないか確認してみましょう。

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