8月21日11時1分配信 毎日新聞
清瀬市で小学4年の女児が今月3日に3トントラックにひかれて死亡した事故で、女児は車道と歩道の境目にある段差付近で転倒し、事故に巻き込まれたことが関係者の話で分かった。段差は約5センチあり、警察は道路を管理する都に改善を要望。都は技術者を派遣し、安全対策の検討を始めた。
東村山署や都北多摩北部建設事務所によると、事故は3日午前10時50分ごろ、清瀬市上清戸1の都道丁字路交差点で発生した。埼玉県新座市新堀2の市立新堀小4年、宮本あみさん(10)が都道の右端を自転車で走行中、横断歩道付近で転倒。交差点内で右折待ちしていたトラックの下にもぐりこむ形となり、ひかれたという。
都道は幅6・5メートル。両側に幅1・5メートルの歩道がついていた。宮本さんが転倒したのは歩道の起点付近で、民間の敷地がせり出しているため極端に幅が狭い。さらに都道と歩道の境目にはコンクリートブロックが埋められていて約5センチの段差があり、都道側から見ると急な上り傾斜になっている。トラックの側面には自転車とぶつかった跡がなく、現場の構造が転倒の引き金になった可能性もあるという。
同署は都に対し、段差解消などの事故防止対策を依頼した。北多摩北部建設事務所補修課の高尾弘幸課長は「幅員が確保できないため、こうした構造になってしまった。死亡事故が起きたことを考慮し、安全策を講じたい」としている。【山本将克】