高齢者・障害者世帯の取り付け作業無料に 家具転倒防止金具

7月25日16時46分配信 紀伊民報

 東南海・南海地震に備え、田辺市は8月から、高齢者世帯や障害者世帯を対象にした家具転倒防止事業を始める。転倒防止用金具の取り付けが困難な市民から申し込みを受け付け、取り付け作業を無料で行う。市防災対策室は「家具に押しつぶされないようにして被害の軽減につなげてほしい」と話す。
 阪神大震災では、大半の死亡要因が家屋の倒壊や家具の転倒によることから、市は家具に転倒防止を図るよう、市民に呼び掛けている。
 今回の事業は、65歳以上の高齢者1人世帯か高齢者のみの世帯、または身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている障害者1人世帯か障害者のみで構成されている世帯、これらの世帯で金具の取り付けが困難な世帯を対象にする。
 市防災対策室によると、対象世帯は約1万世帯(1万5000人)の見込みという。
 対象の家具はタンス、本棚、食器棚の3種類。取り付けは1世帯3台限りとする。
 事業の仕組みは、申し込みを受け付け、市シルバー人材センターの会員が申し込み世帯を訪問し、適切な金具とその費用を示す。費用は取り付ける金具の費用だけ利用者の自己負担となる。
 申し込みは8月から市役所や市民総合センター、各行政局で受け付ける。事業費は80万円。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA