魚つかみ大会:逃げるニゴロブナ、追う子どもたち--愛荘の休耕田 /滋賀

5月24日14時1分配信 毎日新聞

 愛荘町東円堂の休耕田を活用した養魚池でこのほど、「魚つかみ大会」があり、地域の子どもや住民約100人が体長20センチほどのニゴロブナを手づかみするなどして、楽しい一時を過ごした。つかんだ魚の多くは地元の安壺(あんこ)川に放流した。
 養魚池は、地域の自然や環境保全を目指す「東円堂農村環境保存会」が一昨年夏、地元の農家の休耕田を借りて造った。約300平方メートル、深さ1メートル余りで、昨年5月に保存会のメンバーらが深さ50センチほど水を張り、ニゴロブナの稚魚などを放流して育ててきた。小さいものは体長10センチほどだが、20センチほどに育ったものも多かった。
 当日は、子どもたち約50人を中心に地域の人が長靴姿でバケツや網を持って参加。水深10センチほどにして、魚がつかみやすくした池でニゴロブナを追った。全身泥だらけになったり、滑って転倒するなど悪戦苦闘していたが、魚を手に「つかんだぞ!」と皆、大喜び。バケツにためた後、川に放流したり、「今晩のおかずに」と数匹を持ち帰る人もいた。
 保存会はその後、ホンモロコの稚魚を放流した。同会は「つかんだニゴロブナの数は分からないが、多くが川に放流された。こうした活動を通じて住民が交流し、地域を流れる川や自然、環境保全に関心を持ってもらいたい」としている。【松井圀夫】

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