フィギュア 浅田真、金妍児が初対決 GPファイナル展望

12月9日17時33分配信 毎日新聞

 【高陽(韓国)来住哲司】フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは、当地で12日に開幕する。4種目のGPシリーズ(6戦)獲得ポイント上位6人・組が出場する。日本勢は、女子に浅田真央(愛知・中京大中京高)、中野友加里(プリンスホテル)、安藤美姫(トヨタ自動車)、男子に小塚崇彦(同)の計4人。また、ジュニアGPファイナルも11~13日に同時開催され、日本勢は女子2人、ペア1組が出場する。

 ◇女子 前回2位で昨季世界女王の浅田真と、大会3連覇を狙う金妍児(キム・ヨナ、韓国)が今季初対決。浅田真はジャンプミスが続いたフランス杯で2位だったが、NHK杯はフリーでトリプルアクセル(3回転半)に2度挑むなど高得点で優勝し、復調した。

 金はジャンプの高さや優美な表現力で今季GP2戦2勝。地元開催だけに採点も有利に働きそうだ。ただし、ジャンプに安定感を欠いている。表現力が進歩した浅田真の3年ぶり優勝も十分可能だ。

 安藤は今季、演技に安定感があり、表現力も磨かれた。挑戦を公言する4回転サルコウが決まれば、優勝争いに食い込む力はある。中野は右足首痛など故障が気掛かり。ジャンプの回転不足など取りこぼしを避けたい。日本勢6年連続のメダルは濃厚だ。

 ジョアニー・ロシェット(カナダ)は今季2戦2勝と好調。前回3位で昨季世界選手権銀のカロリナ・コストナー(イタリア)もメダルを狙う。

 ◇男子 本命不在の混戦模様。初出場の小塚にも優勝のチャンスがある。今季はスケートアメリカ優勝など急成長。以前から丁寧なスケーティングには定評があったが、今季は4回転トーループに挑むなど力強さが加わった。ミスなく滑れるかが鍵だ。

 実績では、元世界王者で昨季世界選手権銀のブライアン・ジュベール(フランス)が群を抜くが、今季は売り物の4回転ジャンプが不調。今季GP2戦2勝のパトリック・チャン(カナダ)は持ち前の優雅な演技で初制覇を目指す。昨季世界選手権銅のジョニー・ウェア(米国)、ジャンプやステップで高得点を稼ぐトマシュ・ベルネル(チェコ)も優勝争いに絡みそうだ。

   ◇GPファイナル男女出場選手◇

【女子】           成 績     総得点

(1)金 妍 児(韓  国) 米1位・中1位(30)385.20

(2)ロシェット(カナダ)  カ1位・仏1位(30)369.62

(3)浅田 真央(愛知・中京大中京高)

             仏2位・日1位(28)358.72

(4)コストナー(イタリア) カ4位・露1位(24)323.48

(5)中野友加里(プリンスホテル)

             米2位・日3位(24)339.40

(6)安藤美姫(トヨタ自動車)米3位・中2位(24)339.30

【男子】           成 績     総得点

(1)チ ャ ン(カナダ)  カ1位・仏1位(30)453.54

(2)小塚崇彦(トヨタ自動車)米1位・仏2位(28)456.96

(3)ウ ェ ア(米  国) 米2位・日2位(26)449.62

(4)ジュベール(フランス) 仏4位・露1位(24)451.91

(5)アボット(米  国)  中1位・露4位(24)450.92

(6)ベルネル(チェコ)   中3位・露2位(24)428.42

※()数字はGPシリーズ総合順位。米=スケートアメリカ、カ=スケートカナダ、中=中国杯、仏=フランス杯、露=ロシア杯、日=NHK杯。成績の後のカッコ内の数字はGPポイント。GPポイントは出場2大会の順位で算出(1位15点で、以下6位5点まで順位を1つ下げるごとにマイナス2点。7位4点、8位3点)。同点の場合は最高順位が高い方が上位で、それも同じ場合は総得点の多い方が上位。

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