<フィギュア>女子のGPファイナル進出者確定

11月30日9時59分配信 毎日新聞

 フィギュアスケートGPファイナルの進出者(各種目6人・組)が29日、男子を除く3種目で確定した。女子は(1)金妍児(キム・ヨナ)=韓国=(2)ジョアニー・ロシェット(カナダ)(3)浅田真央(愛知・中京大中京高)(4)カロリナ・コストナー(イタリア)(5)中野友加里(プリンスホテル)(6)安藤美姫(トヨタ自動車)の6選手(丸囲み数字は総合順位)

 ▽安藤美姫 先に2試合が終わり、待っている時間が長かったけれど、GPファイナルに行けることが決まってうれしい。応援してくれる方々のためにも、韓国(でのGPファイナル)では、パワフルで自分らしい演技が100%できるように頑張ります。

 ○…中野がグランプリ(GP)ファイナルへの切符をもぎ取った。4位なら出場権を逃していただけに「うれしい」と、ホッとした様子で笑顔を見せた。今大会は右足首とこ関節に故障を抱えながらの出場で、前日のSPではミスを連発して5位。フリーでは、冒頭の3回転半ジャンプを2回転半に変更するなど、安全策をとった。後半の3回転フリップが回転不足と判定されたものの、それ以外はほぼミスなく滑りきり、演技終了後は涙を流した。GPファイナルに向けては早くも意欲満々で「3回転半、3回転-3回転にチャレンジするいい場所。治療をしつつ、このままいきたい」。

 ○…23歳でGPシリーズ初出場の鈴木が2位と大健闘。「ビックリしている。信じられない」と繰り返した。二つの連続ジャンプをミスし、中盤の3回転ルッツでも着氷が乱れたが「攻めていこうと決めていたので、切り替えられた」。その後はキレのいいステップと、思い切りのいいジャンプで波に乗り、「お客さんの手拍子のリズムが速いな」と感じる余裕さえあったという。東北福祉大在籍時の5シーズン前に、鈴木は摂食障害で体重が15キロも減り、フィギュアから一度離れた。それでも、スケートを目標に立ち直った。そんな鈴木の活躍を、同じ愛知県出身の浅田真と中野も「いい刺激になります」と祝福した。

 ○…ペアで井上、ボルドウィン組がペア2位に食い込んだ。冒頭の3回転トーループでボルドウィンが転倒したが、その後はぴったりそろったスピンや正確なリフトで点数を稼いだ。井上は32歳、ボルドウィンは35歳。今季は引退を考え「髪を切って犬も飼い始めたのに、ジョンが8月に『GPシリーズに出たい』と言い始めた」と井上。準備不足で臨んだ10月末のスケートアメリカは5位だったが、今回は演技をまとめ上げた。井上は「やると決めた以上、しっかりやりたい」。ベテラン2人の挑戦はまだまだ続く。

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