11月22日14時36分配信 時事通信
元厚生事務次官宅連続襲撃事件で、さいたま市の山口剛彦さん(66)夫妻殺害に使われた凶器が極めて殺傷力の高い小刀などの刃物で、つばなどが付いていた可能性もあることが22日、埼玉県警の調べで分かった。深く鋭い傷の状況などから、強い殺意が浮き彫りになっており、県警は詳しい状況を調べている。
調べによると、夫妻は17日午後7時前ごろ、自宅玄関で、宅配便業者を装ったとみられる男に刃物で刺され、心臓損傷で失血死した。山口さんの傷跡は7、8カ所で、妻美知子さん(61)は約5カ所。山口さんには深さ16.6センチにも達する傷があり、肋骨(ろっこつ)も砕かれていた。美知子さんも同様に深く刺されていた。
凶器は刃渡り20センチ以上の片刃で、幅の厚く、硬い材質の刃物を使用したとみられる。通常の包丁ではなく、極めて殺傷力が高い短刀のような刃物だったという。
2人とも傷が深い上、鋭く一撃で刺したような状況などから、県警は刃物につばが付いていたか、滑り止めの加工があった可能性もあるとみている。