国交省官庁営繕部 官庁施設の耐震診断結果 730棟が基準満たさず

 国土交通省官庁営繕部のまとめで、国の官庁施設2653棟のうち、「官庁施設の総合耐震計画基準」(官庁施設の耐震基準)を満たしていない施設が2008年3月末現在、全体の28%に当たる730棟残っていることが分かった。面積ベースの耐震化率は70%。国交省は、15年度末までに全施設の耐震性能を評価値1・0以上に引き上げるとともに、官庁施設の耐震基準を満たす施設の割合を面積ベースで9割以上に高めていく方針だ。
 今回の調査は、国交省が所掌する主な国家機関の建築物のうち、▽災害応急対策活動に必要な官庁施設▽一般官庁庁舎で耐震診断が終了したもの―が対象で、棟数は1150棟、面積は122万平方㍍。06年と07年に診断結果を公表した1503施設は除いている。
 耐震診断の結果、官庁施設の耐震基準を満たしていなかった施設は236棟で、このうち大地震(震度6強~7程度)で倒壊・崩壊する危険性が高い評価値0・5未満の施設は57棟、倒壊・崩壊の可能性がある評価値0・5以上1・0未満の施設は172棟、要求機能が確保できない恐れがある評価値1以上1・25(中枢的施設は1・5)未満の施設は7棟あった。
 06年と07年の公表分と合わせると、官庁施設の耐震基準を満たしていない施設は730棟(28%)、229万平方㍍(70%)だった。ただ、いずれも震度5強程度の中規模地震では損傷しないことを、設計で検証しているという。

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