子供に人気のローラー付きシューズで、転倒して骨折するなどの事故が増えていることが26日、国民生活センターの調べで分かった。安全装具を着けて使用するなど注意を呼びかけている。
ローラー付きシューズは、靴底のかかと部分にローラーが付き、助走をつけてつま先をあげるとローラースケートのように滑ることができる靴。女子児童を中心に人気となっている。
同センターによると、東京都内の女児(9)が昨年5月、歩道のくぼみにローラーがはまって転倒し左手首を骨折するなど、2002年度からこれまでに計10件の事故があった。
また、最近は人通りの多い道やスーパーなどの店舗内で使用する児童も目立つ。今年1月には神奈川県の20歳代の女性が、駅前で、後方から滑走してきた女児を避けようとして転倒し右腕を骨折するなどの事故があった。同様の事故はこの2年で計4件起きている。
同センターでは、使用する際の注意として、〈1〉製品の取り扱い説明書をきちんと読む〈2〉ヘルメットやプロテクターなどの安全装具を必ず身に着ける〈3〉公共施設や店舗内など人の多いところでは使用しない〈4〉交通の頻繁な道路では使用しない――などをあげている。
また、保護者や学校関係者、輸入・販売会社に対しても、子供が安全に使用するための注意喚起を積極的に行うことを求めている。
ある輸入販売会社は「安全に楽しむためにも、使用方法やマナーを守ることの大切さを今後も訴えていきたい」としている。
(2010年5月27日 読売新聞)