落ちた渡った 50万人沸く 御柱祭

諏訪大社御柱祭の上社山出しは最終日の4日、茅野市の「木落し坂」で御柱4本の「木落し」が、同市の宮川で5本の「川越し」が行われた。前日の3本とあわせ、8本の御柱は宮川のそばにある「御柱屋敷」に無事安置された。5月2~4日の上社里曳(さとび)きで、本宮(諏訪市)と前宮(茅野市)の境内に4本ずつ建てられる。

 「本宮四之御柱」(本四)の木落しでは、開始前に男性2人組がカラオケをバックに、「御柱祭~吼(ほ)えろ勇者たち~」という歌を披露。さらには何度も花火を打ち上げ、観客を楽しませた。

 本四を曳(ひ)く北山・米沢・湖東地区にはイベント係がおり、毎回趣向を凝らしている。今回の仕掛けを考えた両角力さん(44)は「御柱は途中で傾いてしまったが、うちららしい威勢のいい木落しが出来た」と満足そうだった。

 川越しは、日没のため4日に延期となっていた「前宮二之御柱」が最初に挑戦。勢いよく宮川に突っ込むと、激しい水しぶきが上がった。それでも、めどでこが傾くこともなく、無事、宮川を渡りきった。

 諏訪地方観光連盟御柱祭情報センターによると、4日の人出は前回(2004年)より2万人多い12万人。3日間の合計は、前回を4万9000人上回る50万9000人で過去最高だった。

 茅野署によると、4日は氏子の男性2人が木落しの際に転倒し、足のねん挫と、肩の脱臼の軽傷を負った。

(2010年4月5日 読売新聞)

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