雪被害続く 金沢城石川門、破損

◆スリップ事故52件◆

 冬型の気圧配置で県内は15日も雪模様となり、交通の乱れやけが人が出た。雪の重みで折れた松の枝で、金沢市丸の内の国の重要文化財、金沢城石川門の一部の塀の屋根が長さ3メートルに渡って割れた。午後6時現在の積雪は、白山吉野で122センチ、栢野で101センチ、珠洲で67センチ、輪島で36センチ、七尾で29センチ、金沢で26センチ。

 県危機対策課によると、かほく市高松で75歳の男性が14日夕方、屋根から落ちてきた雪で転倒し重傷。15日午前7時過ぎに白山市吉野で屋根の雪下ろしをしていた58歳の男性が転落して背中を打つけがをした。県警のまとめでは14日午前9時から15日午前9時までに52件のスリップ事故があり、5人が軽傷を負った。

 JR西日本金沢支社によると、午後7時現在で特急23本、普通列車18本が運転休止(区間運休を含む)。新潟県内の高速道路通行止めで立ち往生していた北陸鉄道の東京・渋谷発の高速バスは、15日午前11時過ぎ、予定より28時間遅れて終点の加賀温泉駅に到着した。

 金沢地方気象台によると雪は峠を越し、16日からは冬型の気圧配置もゆるむという。

 北陸電力は14日の県内の電力消費量が3701万7千キロワット時と過去最大を更新したと15日、発表した。強い冬型の気圧配置で気温が下がったことから、暖房などに電気が使われたとみられる。

 これまでの記録は08年7月23日の3676万3千キロワット時。電力消費が増えるのは冷房を使う夏場という印象が強いが、同社によると、1日の電力消費量は暖房設備が使われる冬場に記録更新されることも多いという。

 同社全体での1日の電力消費量も1億1243万3千キロワット時とこれまで最大だった08年2月の1億1212万2千キロワット時を上回った。

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