事故に気づかず走り去る ひき逃げで書類送検

今年9月、東京都世田谷区内の都道で発生した死亡ひき逃げ事件について、警視庁は11日、埼玉県寄居町内に在住する44歳の男を自動車運転過失致死や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で書類送検した。「事故には気づかなかった」と容疑を否認している。

警視庁・交通捜査課によると、問題の事故は9月14日の午前9時55分ごろ発生している。世田谷区千歳台付近の都道(環状8号線)で、単独転倒したバイクを運転していた30歳の男性が路上を滑走し、前にいたトラックの車体下に潜り込んだ。

トラックは後方での事故に気づかずに発進。男性は後輪で踏まれる状態となり、全身強打で死亡したが、トラックはそのまま逃走したため、警察は死亡ひき逃げ事件として捜査を開始していたが、目撃情報などから車両を特定。トラックを運転していた男から自動車運転過失致死や道交法違反容疑で事情を聞いていた。

男は「何かを踏んだような感触はあった」と供述したが、その一方で「バイクが衝突したわけではないし、後方で起きた事故には気づかなかった」とも供述していた。

警察では「事故は予見不能だった」としながらも、「異常な感触を覚えた時点で、車両をチェックしなかったことに過失がある」として、男をひき逃げ容疑で書類送検している。

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