9月15日13時2分配信 毎日新聞
県警地域課は、県内の夏山遭難(7、8月)の統計を発表した。発生件数は65件(前年比19件減)、死者は9人(同11人減)といずれも減少した。
同課によると、今夏は天候不順のため、全体の登山者数が約31万人と前年から約6万人減ったことから、発生件数の減少につながったとみられる。また、シーズン初めに北海道新得町の大雪山系トムラウシ山(標高2141メートル)で起きた登山ツアー客ら8人死亡の遭難を受け、装備を重視する登山者が増えたとみている。
遭難の状況別では転・滑落23件▽転倒20件--など。60歳以上の高齢者の遭難が全68人中41人と全体の6割に上った。行方不明者は4人(同2人増)で、8月24日に白馬岳(2932メートル)に単独入山した、さいたま市北区の無職男性(71)らが現在も不明となっている。
登山者数が最も多かったのは北アルプスで15万人(同2万7000人減)。遭難が発生した山域別では北アルプスが40件、八ケ岳が9件で、合わせて全体の約75%を占めた。【大島英吾】