建設業振興基金、新分野進出などモデル事業報告会 98事例を紹介

 建設業振興基金は18日、2009年度の「建設業の新分野進出・経営革新/建設技能者確保・育成モデル構築支援事業」の成果報告会を、東京都港区の虎ノ門パストラルで開き、全国から集まったモデル事業者が、それぞれの取り組み内容や成果などを報告した。鈴木政徳理事長は「地域建設業の代表選手として、意欲と情熱を持って新たなビジネスモデルを確立してくれることを願っている。基金としても、引き続き経営基盤の強化に向けた取り組みを支援していきたい」とあいさつした。国土交通省の小澤敬市大臣官房建設流通政策審議官は「モデル事業を通じて人的資源を有効活用し、経営の基礎力を強化してほしい」とした上で、「新たな取り組みが地域全体に広がることを期待している」と述べた。
 新分野進出関係は09年度、195件の応募の中から93件を選定。建設技能者確保・育成関係では応募6件中5件を選んだ。
 報告会では、モデル事業者を代表してハイエスト(岐阜県)の渡辺祥二取締役が「地域資源(温泉熱)を利用したエコ栽培への取り組み」について説明した。同社は、農業生産法人「フルージック」を創設し、高山市奥飛騨温泉郷の地域資源として「温泉熱」を活用した農業を実践。化石燃料に頼らない環境配慮型農業として、ドラゴンフルーツやアセロラの栽培に取り組んでいる。地元ホテルに食材を提供するなど、地元観光業とも連携。渡辺氏は「“建設魂”を胸に、地域に必要とされる農業の在り方を常に考えている。建設人として地域のために何ができるかを考え、行動に移すことが大切だ」と話した。
 続いて、みやぎ建設総合センターの大内秀明所長が、女性造園技能者の確保・育成に向けた指導カリキュラム・実習教材の検討成果を紹介。同センターでは、庭園デザインや緑化の世界の中で、女性の感性と潜在能力を生かすための教育システムを確立した。
 その後、「環境・リサイクル関連」「農林水産関連」「地域活性化関連」「サービスの開発・提供」など八つの分科会に分かれ、事業者がそれぞれのモデル事業の成果を発表した。

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知恵を絞り新分野と融合したソリューションを発見していかないと、建設業も現状のままでは衰退する一方になります。

だめだ、だめだとばかり言っていずに頑張りましょう。

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