【インドネシア】ライオン機事故、強行着陸が原因か

3月11日11時38分配信 NNA

 ユスマン運輸相は、9日にライオン航空の国内便がジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港で着陸時にスリップ事故を起こしたことを受けて、同機が悪天候の中で「強行着陸」したための事故との認識を示した。ニュースサイト『デティックコム』が伝えた。

 事故原因を究明中の国家交通安全委員会(KNKT)に対して、パイロットが悪天候の中でなぜ着陸を決断したのかを調査する必要があると指摘している。

 同空港当局は、同機のパイロット、ハリヤント氏の乗務を一時禁止し、KNKT、運輸省、ライオン航空がそれぞれ同パイロットから事情を聴取すると説明している。

 事故を起こしたのは、南スラウェシ州マカッサル発ジャカルタ行きのJT793便。同機は、9日午後3時43分ごろに同空港の滑走路でスリップし、滑走路をオーバーランして緑地帯で停止した。事故により同機は、機体前部の着陸用車輪や主翼の一部を損傷したものの、乗客166人と乗員6人は全員無事だった。

 なお、同空港では事故発生から約22時間後の10日午後1時ごろ、ようやく事故機を緑地帯から滑走路に引き上げることに成功。午後2時45分ごろに、機体はけん引されて滑走路から撤去された。国内線用の南側滑走路の脇に事故機がとどまっていた間、北側滑走路だけを使用していたため、9日だけでも国内線、国際線で60便のスケジュールに乱れが出ていた。

 ライオン航空では、先月末にも今回事故を起こしたのと同じ型式のMD90型機が、リアウ諸島州バタム島のハンナディム空港で着陸時に前部車輪の故障により胴体着陸していた。同事故での死傷者は出ていない。

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