3月3日13時1分配信 毎日新聞
さあ、舞い上がれ!--。09年FISフリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会が2日、開幕した。猪苗代スキー場でスキークロス競技があり、最高時速80キロにもなる“雪上のモトクロス”に、観戦の小学生から大きな歓声が沸いた。夕方から開会式もあり、地元住民も参加し大会の成功を祈った。【神保圭作】
大会には32カ国・地域から選手約300人が参加し、8日まで県内3会場で5種目を競う。初日は晴天に恵まれ、観客約2000人が旗やメガホンを振り、華麗な滑りに見入った。転倒する選手に、子どもたちが「大丈夫ですか」と声をかける場面も。コース脇には各国の国旗が飾られたが、雪不足で山肌がのぞく場所もあった。
猪苗代中2年の小桧山優さん(14)は「ジャンプやスピードを怖がらない。きつい斜面もスピードを落とさず、まっすぐ走れるのがすごい」と感嘆。夫(69)と来た会津若松市の主婦(67)は全日程のチケットを購入したといい、「寒いですが、気持ちは燃えています。初日に日本人が上位に入れなかったのは残念ですが、次の競技に期待します」。
近くに住む施設職員、古俣千津子さん(60)は「猪苗代は野口英世の町だけど、スキーの町としても活性化してほしい」と話した。
開会式は猪苗代町総合体育館であり、選手やコーチ、役員ら約400人が出席。モーグルの上村愛子選手(北野建設)ら日本人選手団が手を振って入場すると、ひときわ大きな拍手が沸いた。
佐藤雄平知事が「高い目標を掲げ、ひたむきに競い合う姿は見る者の心を突き動かす」と述べ、FISの伊藤義郎副会長が開会宣言した。地元の保育園児は白虎隊の演舞で選手たちを歓迎。式典前には人気歌手「スキマスイッチ」が「奏(かなで)」など2曲を披露し、会場を盛り上げた。
競技日程は▽3日エアリアル予選▽4日エアリアル決勝▽5日ハーフパイプ▽7日モーグル▽8日デュアルモーグル。