ダルビッシュ下半身ユニホームで本気投げ

1月23日9時59分配信 日刊スポーツ

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が、早くも「超本気モード」に突入した。22日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷の室内練習場で今季4度目のブルペン投球を行い、下のみユニホームを着用し、初めて捕手を座らせて55球。非公開だったが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本番の使用球、専用ロージンバッグを使い、変化球を交えるなどの念の入れよう。代表入りが確実な3月のWBCに向けて、2月11日の阪神との練習試合(沖縄・宜野座)では使用球で“先発予行演習”を行う。
 着替えたダルビッシュがさっそうとブルペンに向かった。鎌ケ谷の室内練習場から、黒色のウエアのままいったん姿を消し、隣接する寮に戻ると、下だけ白色のユニホーム姿で再登場した。「ユニホーム? (試合に)半ズボンで投げるわけじゃないし、気持ち悪いからこれで投げないと」とこだわりを説明した。
 実は、プロ野球選手会の要望で12月1日~翌年1月31日まではオフ期間と明確化され、原則、ユニホームが着られないことになっている。球団を通じ、慌てて着用許可の申請書を提出。そこまでこだわったユニホーム着用での電撃ブルペンこそが、WBCへの本気度だった。
 報道陣には異例の非公開ブルペンとなった。関係者によると「集中したい」という理由のほか、申請済みとはいえ、ユニホーム姿を堂々と公開したくない思いもあったという。ダルビッシュは「非公開? 自主トレなんで」と言葉を濁したが、選手会に配慮した約30分のブルペン入りだった。
 全防具を着用して捕球した7年目尾崎によると、直球以外にツーシームなど3種類の変化球を交え、立たせて30、座らせて25の計55球。「遊び」のフォークボールも投じたという。ダルビッシュとは初コンビで比較はできないが「ピリピリした感じではないけど『キャンプはすでに始まっている』と言っていたし、意気込みを感じた。直球は140キロくらいだと思う」と振り返った。
 実はブルペン入りはこのオフ4度目。年明けから中旬まで宮崎自主トレですでに3度入っていたが、いずれも立ち投げ。この日、捕手を初めて座らせたが、こだわりはユニホームだけではなかった。球はオフに使い続けているWBC球を使用。「もともとボールの感触どうこう言うのはないんで、感触は一緒だと思う」と話したが、尾崎には「ボールが動く」、「フォークのスピードが速くなる」などの微妙なズレを漏らしていた。
 滑り止めのWBC専用ロージンバッグも持参し、感触を試した。左右とも打者を立たせ実戦も想定した。各国のWBC代表候補メンバーは「見ていない」と話したが、自身の調整に抜かりはない。「仕上がり? 去年より早いのは間違いないです。球の調子? そこそこの力で投げたけど、いいんじゃないですか」。レッドソックス松坂、楽天岩隈と並ぶ先発の大黒柱が、急ピッチで仕上げに入った。【村上秀明】

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