児童生徒が近づく恐れのある天窓には防護柵や落下防止ネットを設置―。文部科学省の学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議は16日、学校施設の事故防止に向けた整備上の留意点をまとめた。転落・衝突・挟まれ・遊具事故などの、それぞれの事故防止の考え方や、実際の事故事例を基にした施設ごとの対策例を具体的に示している。
杉並区立小学校の屋上の天窓から児童が落下して死亡した2008年6月の事故を受けて検討した。
具体的な対策は、廊下・階段・ガラスなどの開口部・学習関係諸室・天窓・屋上などごとに、実際の事故事例と対策事例の写真とともに示している。
例えば、今回の検討のきっかけとなった天窓については、▽防護柵や落下防止ネットなどを設置▽近づき難くするため周囲に植栽を配置▽地震時の破損・落下に留意▽アクリルやポリカーボネートなどの材質の劣化を考慮―などを盛り込んでいる。
このほかの施設の対策としては、▽2階以上にある外部に面した窓には手すりや開口制限ストッパーを設置▽階段の手すりの上を滑って遊ばないよう手すりに突起物を設置▽結露などで滑りやすい床はエンボス状のシートを設置▽体育館のアリーナに面した柱に緩衝材を設置―などを挙げた。
実際に対策に当たっては、安全点検に基づき早急に対応すべきものと中長期的に改善するものを、学校と設置者が連携して整理。直ちに根本的な改善が行えない場合は代替措置などで柔軟に対応することなどを基本的な考えとした。
文部科学省ではこの報告を踏まえて学校施設整備指針を08年度内に改訂する。
Copyright (C) 2006KENTSU SHINBUNSHA. All Rights Reserved
滑り止めのことも盛り込まれていますが、シートだけでは対応できないと思うのですが・・・・