長野労働局(本川明局長)が発表した今年上半期(1~6月)の労働災害の発生状況によると、死傷者が出た労災は817人で、前年同期比51人増加した。このうち労災による死者は11人で、同4人増加した。上半期は、駒ケ根市で2月に起きた大型クレーンの転倒事故や、6月に大鹿村の井戸で作業員2人が死亡するなど、大きな事故が目立った。同局労働基準部は「(施工業者が)安全対策を現場任せにしている現状がある」と指摘した。
一方、同局がまとめた6月の有効求人倍率(季節調整値)は0・60倍となり、前月から0・03ポイント上昇し、5カ月連続で前月を上回った。前年同月からは0・20ポイント上昇。雇用情勢の見方は、5月の「持ち直しの動きが見られるが、依然厳しい」と判断を据え置いた。
6月の県内の求人数が2万6814人(前月比4・2%増)だったのに対し、求職者数(同)は4万4618人(同1・8%減)だった。産業別の新規求人数では、一部を除きほぼ増加。また、県内で10年3月に高校を卒業した就職希望者の6月末現在の就職率は99・3%で、前年比0・4ポイント上昇。求人数と求職者数、就職者数はいずれも前年比で減少した。未就職者は17人。【渡辺諒】