選挙:一関市長選 候補者の横顔 /岩手

9月29日12時0分配信 毎日新聞

 任期満了に伴う一関市長選は新人3人の争いとなった。立候補したNPO法人理事の山下政治氏(70)、元県南広域振興局長の勝部修氏(59)、海藻販売業の伊東福住氏(77)の人柄などを紹介する。【天野典文】=届け出順
 ◇環境と経済の両立掲げて--山下政治氏(70)=無新
 「環境と経済の両立」を掲げる。選挙も環境を考え、自転車で回り、ポスターを自分で張って歩く。製紙会社を退職後、環境問題に取り組んできた。矛盾するテーマだが、「地球温暖化は待ったなし。農・林の1次産業で雇用を確保しながら取り組む」と話す。
 政治に関心を持ったのは旧一関市の合併の時、協議会の委員になり勉強した。「地域の委員からの意見は、各市町村ごとのエゴばかりで、新市全体の話し合いは一度もなかった」と嘆く。合併後も「良かった」の声が聞かれないという。以来「人に言って駄目なら自分でやらねば」と1年前に決意した。市の一体感を紡ぐキーワードに「環境」を据えて、皆で取り組みたいと考える。
 趣味は読書。松本清張や戦国武将の歴史ものなどが好きという。健康法は暴飲暴食を慎み、毎日5キロを歩く。このほか、バスケットボール観戦が好きだという。宮城県石巻市出身。子供は県外に就職、妻との2人暮らし。
 ◇誇りに思えるまちづくり--勝部修氏(59)=無新
 県南広域振興局長を最後に周囲から請われて「故郷のためにエネルギーを使おう」と決意した。県南から仙台北部までの圏域を「中東北」と位置づけ、拠点都市一関の発展を目指す。「生まれた地域で安心して暮らし、誇りに思えるまちづくりを目指したい」という。このため、「競生・共生・協生」を3本柱の政策を掲げる。
 県職員として関東自動車工業関連企業などの企業誘致にかかわった経験を生かし、企業や事業の誘致を進める考えだ。地元の企業に技術移転を行って育成し、雇用対策にもつなげる。藤沢町との合併は、積極的に推進し、合併研究会不参加の平泉町も、「世界遺産登録のパートナーとして支える」と話す。
 趣味は山登りと川などでの石拾い。形、色、模様などテーマを決めて集め30年になる。健康のため日ごろから歩くように心がけ、食事も油ものを控えるようにしている。剣道は3段の腕前。旧大東町出身で、妻と2人暮らし。
 ◇市政改革は人事管理から--伊東福住氏(77)=無新
 公約に市政改革を掲げる。そのための第一歩が、効率・効果的な人事管理という。人件費節約で財政改革や、町村合併の効果を考慮した政策、地域愛を育てる教育を重視することなどを挙げる。「4年の任期で公約を完遂するかめどをつける」と宣言する。
 北海道出身で、母子家庭で育った。市内の小学校で22年間勤務した。在職中に転倒して右足ひざを骨折し、足が不自由になった。「障害者が社会に出てリーダーになる見本になる」との思いがある。退職後もガソリンスタンドを経営したほか、海藻販売業を始めるなど、仕事を続けている。
 趣味は、カメラを抱えて山へ行き、野花や風景を撮ることだ。スポーツは専ら観戦中心で、プロ野球とフィギアスケートが好きだという。性格は、学生時代に弁論部にいたこともあり「攻撃的」と自己分析した。30年余り風邪で寝込んだことがなく、歯も健康という。妻と大東町で2人暮らし。

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