尻に「ブラシの柄」…医者信じず、刺さったまま4年後に死亡―イギリス

泥酔状態でトイレに入った際に転倒して臀部にトイレ掃除用のブラシの柄が刺さった女性が、医師に信じてもらえなかったことで4年後に死亡するという事件がイギリスで発生し、女性の夫が起こした訴訟の公判が行われている。中国網が伝えた。

  亡くなったのは、転倒事故発生当時35歳だったシンディさん。2005年、シンディさんは友人宅で飲酒して泥酔状態となり、トイレに入った際に誤って転倒した。血を流して倒れているのを友人が発見、救急車を呼んで病院に運ばれたが、泥酔による転倒ということ痛み止めを渡されただけだったという。翌日、ブラシの柄が折れてなくなっていたことを友人が発見し、4日後にはシンディさんが激痛を訴え始めた。異常に気付いた彼女は病院の検査を受けたが、医者はX線に何も映らなかったことから異物の存在を認めなかった。

  その後2年にわたってシンディさんは痛みに耐え続け、ついに医師を説き伏せて体内に長さ15センチメートルほどの柄が刺さっていることを認めさせ、手術を行うことになった。しかし、長い間体内に存在したことですでに骨盤と癒着しており、複数回にわたる手術を余儀なくされた。かくして2年間で3度の手術を行ったが、09年の3度目の手術が10時間の長きにわたり、シンディさんは手術中に失血死してしまった。

  愛する妻を失った夫は「病院がちゃんと検査を行っていれば、1度の簡単な手術で取り除けた」と病院側の態度を非難、裁判所に訴えを起こした。裁判の中で夫は、「病因はコスト節約のために、どんな病気でも診療をケチろうとする」「イギリスの国民健康保険のサービスはひどすぎる。国外で治療するべきだった」と訴えたという。

  医療サービスの改善に取り組んでいる中国にとっては、決して対岸の火事といってはいられない事件ではなかろうか。(編集担当:柳川俊之)

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